「BRICsの驚異」「三角合併」「落ち目の就職ランキング」。この三大話がITサービス業界に暗雲をもたらす。サービス価値で値付けする「バリュープライシング」で起死回生のホームランを狙う業界に対し、ユーザー企業のシステム部門が立ちはだかる。 ITサービス産業界は今、「人月ベースの価格」から、サービス価値に基づいて価格を設定する「バリュープライシング」への移行を模索中だ。 IBMビジネスコンサルティングサービス(IBCS)の椎木茂社長は、「2010年までには、ITサービス産業の売り上げの30%をバリュープライシングで占めるようになる」と希望を込めて観測する。 ITサービス業界は、バリュープライシングが利益を引き出せる「打ち出の小槌」になる、と皮算用をしているわけではない。河本公文サービス戦略研究所社長はむしろ、バリュープライシングの究極と目される「成功報酬型」はハイリスクなので、「ITサービス業