西宮市の今村岳司市長(43)のブログに驚いた。熊本地震の発生から4日目の4月17日、市民に宛てたメッセージだ。 冒頭で〈あらゆる「支援」は被災地行政機関(他、類する信頼できる団体)ないしは、国県他の行政機関(同)の照会と要請を受けて為(な)されるべきものです〉と表明し、 〈急にボランティアで駆けつけて「お手伝いできることはないですか!」と言われても、被災地自治体に「その人の対応をする」という仕事を増やしてしまいます〉と続けた。 さらに、西宮市から物資を送る場合は、関西広域連合→兵庫県→西宮市の順に要請があるとし、〈ありとあらゆる支援には非常時の指揮命令系統が存在します〉〈西宮市から市民のみなさまにご協力をお願いする場面〉は〈どうぞよろしくお願いします〉と書いている。 行政万能主義、ここに極まれりの感がある。 行政は万単位の被災者の状況を細大漏らさず把握し、常に適切に対応できるというのだろう
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