ソチ五輪では雪も氷も溶かさんばかりの熱戦が繰り広げられているが、こちら国内でも、寒さを吹き飛ばす熱い戦いが本番を迎えた。入試だ。そこで今回は、これら両者に関係の深い「難易度」という言葉について、まず考えてみたい。 五輪には、難易度の高い技を決められるかどうかが順位を左右する種目が少なくなく、例えばフィギュアスケートだと、選手は難易度の高いトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)などを決めて得点を稼ぐことになる。また入試では、偏差値による学校別の「難易度」が志望校選びの大きな目安となる。 難易度が高いとか低いとか、人はよく口にするが、難しさの程度をいうなら「難度」だけで足りるのに、どういうわけか「難易度」と言ってしまう。高度、深度、密度のことを高低度、深浅度、疎密度などとはめったに言わないのに、だ。産経の紙面にも年に数十件、「難易度」が顔をのぞかせる。 では、「難易度」は誤った言葉遣いなのか。新