本紙と日本共産党の塩川鉄也衆院議員の調査で明らかになった八ツ場(やんば)ダム関連の業務を天下り法人がごっそり受注する実態。発注者と受注者の“身内”のようななれあいの中で、ずさんな業務がおこなわれていたことがわかりました。(矢野昌弘) 社長をはじめ取締役4人が国土交通省OBという天下り企業のセントラルコンサルタント(本社、東京都中央区)は、八ツ場ダム関連で、この3年半で11件、2億4500万円余の業務を請け負いました。 同社の住吉幸彦会長は、国交省土木研究所の元所長です。馬場直俊社長は同省東北地方整備局の元局長です。OBが一人退職すると、次のOBが入社するという“受け皿”になっています。 一方で同社は、請け負った業務で計算ミスや設計ミスを連発。全国の発注機関から、この1年余りで受けた指名停止処分は、3件もあります。 こうしたミスは、八ツ場ダム事業でも例外ではありません。 同社はダム水没予定地