段ボールで作られた国産ジェット旅客機MRJの模型=名古屋市港区、恵原弘太郎撮影MRJの完成予想図段ボールで作られた国産ジェット旅客機MRJの模型。鼻先に「夢」と書かれている=名古屋市港区、恵原弘太郎撮影 三菱重工業が、「紙ヒコーキ」をつくっている。本格生産を控える国産初のジェット旅客機「ミツビシ・リージョナル・ジェット(MRJ)」の実物大だ。より安く、より使いやすく。先行する海外メーカーに打ち勝つための実験が始まった。 MRJの部品をつくる三菱重工業の大江工場(名古屋市港区)。拡張された敷地の一角、かつてれんがをつくる材料を保管していた古びた倉庫の中に、段ボールでできた「紙ヒコーキ」はある。完成すれば全長35.8メートルになる機体をパーツごとに模型化した。 「ほらここ。アントニオ猪木みたいな力持ちでないと、バッテリーが取り付けられない」。設計図を忠実に再現した実物大の胴体模型を前に、