マルクスの見た夢と、社会主義の敗北 労働のむなしさ 日々の仕事に対し、満足感を抱ける人物は幸せだ。 そのような人の現状が、本人の絶え間ない努力の結晶であることは違いない。ただ人間関係、そして何よりも運に恵まれたこともマチガイないだろう。例えば、就職状況に恵まれた現在の若者が、就職氷河期真っ只中の90年代に就活をして、果たしてどれほどの人が同じような好条件を得られるのか。 いずれにしろ大多数の人は、生活のためにやむを得ず労働に取り組んでいるのは言うまでもない。憂鬱でやり切れない思いを抱えながら。 アダム・スミスとマルクス、2つの異なる考え 仕事と人間の関係についての考え方には大きく分けて2つあって、一つはアダム・スミスのものがある。 スミスにおいては、人びとは自らの利己心にのっとって利己主義的に行動することが、結果的に全体の幸せを最大化するとして正当化される。 加えて生産の最大化を目指すため
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