かれこれ10年以上、首都圏と近畿圏で販売されている郊外型の大規模マンション(200戸以上)を眺めて分析している。どちらも一言で言うと売れていない。この3カ月間で、20戸規模が売れた物件はほとんどないのではなかろうか。3戸や5戸という物件も多いはずだ。どれも、それなりの値引きを行った上での契約だろう。 これほど売れないのはなぜだろうと、いろいろ考えてみた。 確かに、ここ6年ほどで価格は上昇している。郊外型でもざっくり見て10%から20%ほど価格が上がった。しかし、その分は住宅ローンの金利が低下したことや、拡大した税金の控除などを利用すれば、ほぼ相殺できている。また、売れ残って完成在庫になっている物件なら、1割程度の値引きはラクに引き出せているはずだ。 にもかかわらず、どの物件でも一様に販売が不振のようで、「これは売れるのではないか」と推測した優良な物件までうまくいっていない。 出した1つの仮