2013年11月に入ってから「Anonymous」を名乗る者が、日本の組織に対して地味かつ甚大な被害を及ぼすサイバー攻撃を仕掛けている。組織内にある複合機を狙い大量の印刷物を出力させて直接的な損害を与える点が、これまでとは異なる大きな特徴だ(写真)。 Anonymousがかつて仕掛けたサイバー攻撃といえば、Webサイトの脆弱性を突いたWebページの改ざんだったり、物量にモノをいわせたDDoS攻撃だったりした。こうした攻撃は目を引くものだが、攻撃そのものはWebサーバーを狙ったもので、その組織内部に届くものではなかった。 11月8日に、IPA(情報処理推進機構)は、学術関係機関などで複合機の情報がインターネットから閲覧できる状態になっていることにより、複合機の内部に蓄積された本来公開すべきでないデータが外部に漏洩することに注意喚起を促していた (関連記事1:IPAがオフィス機器のセキュリティ