OL、モデル、アスリートにイラストレーター… 本書に登場する11人の女性には、一つの共通点がある。 それは、全員が義肢装具士・臼井二美男さんによって手がけられた義足を身につけているということである。一人ひとりの思いを実現するため、何度も対話を重ねながら生み出された「夢見る義足」。足の切断というアクシデントに見舞われた女性たちが、今、新たな一歩を踏み出した。 人間の根源的な欲求は、須らく「足」というパーツへ向かうのだろうか。もっと高いところへ、もっと遠くへ。その欲求はアフリカにいた人類の祖先を世界へと誘ったし、もっと美しく見られたいという欲求は、様々なファッションを生み出してもきた。 それらの思いを彼女たちの「表現」として描き出すのは、気鋭の写真家・越智貴雄さん。約1年前に開催された写真展でも大きな反響を呼んだ、まさに目を奪われる写真の数々。そのいくつかをご紹介したい。 * もっと高いところ