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ブックマーク / odamitsuo.hatenablog.com (12)

  • 出版状況クロニクル120(2018年4月1日~4月30日) - 出版・読書メモランダム

    18年3月の書籍雑誌推定販売金額は1625億円で、前年比8.0%減。 書籍は1017億円で、同3.2%減。 雑誌は608億円で、同15.0%減。 雑誌の内訳は月刊誌が507億円で、同15.9%減、週刊誌は101億円で、同10.2%減。 返品率は書籍が27.1%、雑誌が42.0%。 書店店頭売上は『漫画 君たちはどう生きるか』などのヒットがあり、書籍は前年比1%マイナスだが、雑誌は定期誌10%減、ムック11%減、コミック6%減で、17年以上にトータルとしての雑誌離れが進行している。 3月の前年同月比マイナスは141億円で、18年の1月から3月にかけての第1四半期は322億円減である。 詳細は『出版状況クロニクル4』の2014年のところを見てほしいが、破綻以前の取次のそれぞれの売上高は、大阪屋が766億円、栗田出版販売が371億円、太洋社が252億円であるから、いかにマイナスが大きいかわかるだ

  • 出版状況クロニクル119(2018年3月1日~3月31日) - 出版・読書メモランダム

    18年2月の書籍雑誌の推定販売金額は1251億円で、前年比10.5%減。 書籍は773億円で、同6.6%減。 雑誌は478億円で、同16.3%減。 書籍マイナスは前年同月の村上春樹『騎士団長殺し』100万部発行の影響とされる。 雑誌の内訳は月刊誌が390億円で、同17.1%減、週刊誌は87億円で、同12.4%減。 返品率は書籍が32.2%、雑誌が44.2%と、いずれも高くなっている。 前回のクロニクルで1月の前年同月比マイナスが34億円だったので、今後その反動が生じるはずだと記したが、2月は前年同月比147億円マイナスで、すでに18年は2ヵ月で181億円の推定販売金額を失ってしまった。 それを回復できるような出版状況ではまったくない。 出版状況と出版流通システムは完全に臨界点に達しているというしかない。 1.大阪屋栗田が3月6日付で「当社に関する虚偽情報の発信に関して」という「ニュースリリ

  • 出版状況クロニクル116(2017年12月1日~12月31日) - 出版・読書メモランダム

    17年11月の書籍雑誌の推定販売金額は1069億円で、前年比7.8%減。 書籍は515億円で、同3.1%減。 雑誌は554億円で、同11.8%減と3ヵ月連続の2ケタマイナス。 その内訳は月刊誌が457億円で、同12.5%減、週刊誌は97億円で、同8.2%減。 しかも雑誌の推定販売部数を見てみると、4月から8ヵ月連続の2ケタマイナスである。 販売金額よりも販売部数のほうのマイナスが続いているのは、コミックスの売上が落ちこんでいることを告げているのだろう。 返品率は書籍が40.5%、雑誌が41.7%で、雑誌のほうは何と1月から11月まで40%を超えていて、販売金額、部数に加え、最悪の雑誌状況の中で、新たな年を迎えようとしている。 前回のクロニクルでも指摘しておいたように、17年の雑誌販売金額は初めて2ケタマイナスとなろう。 1.1月から11月までの出版物推定販売金額の推移を示す。 ■2017年

  • 出版状況クロニクル108(2017年4月1日〜4月30日) - 出版・読書メモランダム

    17年3月の書籍雑誌の推定販売金額は1766億円で、前年比2.8%減。送品稼働日が1日多かったことにより、マイナスが小さくなっている。 書籍は1050億円で、同1.2%減、雑誌は716億円で、同5.0%減。 雑誌の内訳は月刊誌が603億円で、同4.2%減、週刊誌は112億円で、同8.9%減。 返品率は書籍が26.5%、雑誌は40.0%で、今年に入って雑誌返品率が3ヵ月連続で40%を超え、書籍をずっと上回っている。 雑誌のほうは販売金額716億円に対し、286億円の返品であり、しかもそれらにはムックとコミックも含まれているわけだから、ものすごい量だと考えるしかない。 書籍は278億円なので、それ以上ということになり、しかも週刊誌、月刊誌は断裁されるしかないし、紙の浪費と見なされ、いずれは紙資源問題にもリンクしていくかもしれない。 書籍にしても、今月は1年ぶりに返品率が30%を下回ったが、村上

  • 出版状況クロニクル106(2017年2月1日〜2月28日) - 出版・読書メモランダム

    17年1月の書籍雑誌の推定販売金額は963億円で、前年比7.3%減。 書籍は508億円で、同6.0%減、雑誌は455億円で、同8.7%減。 雑誌内訳は月刊誌が353億円で、同11. 2%減、週刊誌は101億円で、同1.4%増。 前者の大幅マイナスは、集英社のジャンプコミックスの主要タイトルの12月31日前倒し発売、後者のプラスは発行数が一多かったことによっている。 返品率は書籍が36.4%、雑誌は45.3%。 前回のクロニクルで、12月31日の特別発売日の反動が恐ろしい気がすると述べておいたが、それを実証したかのような雑誌返品率である。 これは特別発売日の企てがほとんど功を奏しなかったことを意味しているし、昨年5月の45.5%と並ぶ高返品率でもある。 963億円の販売金額にしても、やはり昨年5月の最低の962億円をかろうじて上回るものでしかない。 1月の販売金額が1000億円を割った

  • 出版状況クロニクル102(2016年10月1日〜10月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル102(2016年10月1日〜10月31日) 16年9月の書籍雑誌の推定販売金額は1374億円で、前年比2.9%減。 書籍は717億円で、同3.2%減、雑誌は657億円で、同2.6%減。 雑誌内訳は月刊誌が545億円で、同2.0%減、週刊誌が112億円で、同5.8%減。 雑誌は返品率の改善によりマイナス幅が抑えられているが、販売部数から見ると、月刊誌は7.0%減、週刊誌は8.4%減で、こちらのマイナスは相変わらずだといっていい。 店頭売上は書籍が3%減。これは『小説君の名は。』(角川文庫)のミリオンセラー化、『どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法』(サンマーク出版)の80万部が寄与している。 しかし雑誌のほうは定期雑誌がほぼ前年並みだが、コミック7%減、ムック6%減で、コミックは既刊分の落ちこみが深刻だとされる。 1.1月から9月までの出版物推

  • 出版状況クロニクル101(2016年9月1日〜9月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル101(2016年9月1日〜9月30日) 16年8月の書籍雑誌の推定販売金額は1042億円で、前年比4.7%減。 書籍は482億円で、同2.9%減、雑誌は559億円で、同6.2%減。 雑誌の内訳は月刊誌が450億円で、同7.7%減、週刊誌は109億円で、同0.1%増。 週刊誌がプラスとなるのは12年3月期以来のことで、4年半ぶりである。 これは返品率改善と送品稼働日の関係で、多くが一週分のプラスとなっているからだ。 トータルのマイナス幅は7月の5.7%減よりも回復しているけれど、返品率は書籍が44.5%、雑誌は42.7%と高止まりしたままで、書籍のほうはさらに上がっている。 書店売上は書籍が10%減、雑誌は7%減で、オリンピックの影響を受け、ある週は20%近い落ちこみを示したようで、取次も蒼ざめたと伝えられている。 その余波と書店の9月決算もあり、9月の数字はどうなるのだ

  • 出版状況クロニクル100(2016年8月1日〜8月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル100(2016年8月1日〜8月31日) 16年7月の書籍雑誌の推定販売金額は1068億円で、前年比5.7%減。 1を見ればわかるように、今年になって最大の落ちこみで、これにオリンピックが重なった8月が控えているのだから、大幅なマイナスはさらに続くだろう。 書籍は498億円で、同3.1%減、雑誌は570億円で、同7.9%減。 雑誌の内訳は月刊誌が461億円で、同7.3%減、週刊誌は109億円で、同10.2%減。 返品率は書籍が42.2%、雑誌は42.8%であり、書籍は5月、雑誌は4月から40%台が続いている。出荷や注文調整にもかかわらず、この高止まりが続いていることを考えると、もはや書店市場と取次配の組み合わせが機能不全に陥っているのではないかという思いにもかられてしまう。 まだ16年下半期の最初の1ヵ月を終えたばかりだが、残された月が平穏無事であるとはとても考えられな

  • 出版状況クロニクル97(2016年5月1日〜5月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル97(2016年5月1日〜5月31日) 16年4月の書籍雑誌の推定販売金額は1259億円で、前年比1.1%減 。 書籍は612億円で、同6.5%増、雑誌は647億円で、同7.4%減。 書籍の前年比増は、店頭売上は1%増であるけれど、石原慎太郎の『天才』(幻冬舎)60万部、『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)115万部、宮下奈都『羊と鋼の森』(文春)50万部などのヒットによるもので、それらが主たる要因である。しかしそれらは出回り部数、金額でもあり、その反動も留意しなければならない。 雑誌のうちの月刊誌は531億円で、同6.7%減、週刊誌は115億円で、10.5%減。書籍に比べ、雑誌は相変わらずの減が続いている。 返品率は書籍が34.1%、雑誌は42.6%。しかし2月に続いて4月も、書籍がヒット商品の貢献で返品率が改善されたこともあって、16年4月までの返品率が31.3%である

  • 出版状況クロニクル96(2016年4月1日〜4月30日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル96(2016年4月1日〜4月30日) 16年3月の書籍雑誌の推定販売金額は1816億円で、前年比3.4%減。 書籍は1063億円で、同2.5%減、雑誌は753億円で、同4.7%減。 雑誌のうちの月刊誌は630億円で、同3.6%減、週刊誌は123億円で、9.9%減だが、3月は送品稼働日が前年より1日多かったことで、小幅なマイナスになっている。 返品率は書籍が27.0%、雑誌は39.0%。 16年四半期販売金額は4331億円、前年比2.6%減とマイナスは近年と比べ、小さくなっている。 しかしクロニクルとしては、5月連休明けからその反動がおきるのではないかと予測していたが、そこに熊地震が出来してしまった。これも出版業界にどのような影響と波紋をもたらしていくのだろうか。 『出版状況クロニクル3』でも東日大震災と原発事故にふれ、浜岡原発の被災距離内に居住しているので、私も同

  • 出版状況クロニクル95(2016年3月1日〜3月31日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル95(2016年3月1日〜3月31日) 16年2月の書籍雑誌の推定販売金額は1475億円で、前年比0.1%減。近年なかったほぼ横ばいという数字だが、これは4年に1度の閏年で、前年より1日多かったことによっている。 そのために書籍が844億円で、同9.8%の大幅増だったが、雑誌は631億円で、同10.9%減となり、閏年効果はまったくないといっていい。 雑誌の内訳は月刊誌が508億円で、12.7%減、週刊誌が123億円で、2.7%減。 返品率は月刊誌が40.0%だが、週刊誌は好調な『週刊文春』効果もあり、35.2%と3ポイントほど改善している。なお書籍の返品率は31.4%で、週刊誌や月刊誌よりも低くなっている。 閏年であっても何の影響も見られない雑誌の凋落は、書店の客数と売上のマイナスに結びつき、その資金繰りに対して、この1年を通じて、ボディブローのような影響を与えていくだろ

  • 出版状況クロニクル94(2016年2月1日〜2月29日) - 出版・読書メモランダム

    出版状況クロニクル94(2016年2月1日〜2月29日) 16年1月の書籍雑誌の推定販売金額は1039億円で、前年比4.5%減。 その内訳は書籍が540億円で、前年比0.1%増、雑誌は498億円で、同9.1%減、そのうちの月刊誌は398億円で、8.0%減、週刊誌は100億円で、13.2%減。 返品率は書籍が35.5%、雑誌が44.0%で、もはや雑誌のほうが高返品率という状況が定着しつつある。 今年もこのような出版状況が続いていくだろうし、16、17年の全体のマイナスが5%とだと想定した場合、16年は1兆5000億円を割りこみ、17年は1兆3000億円台という事態を迎えると考えらえる。 そうなるとピーク時の1996年の半分という出版物売上状況に直面する。大阪屋、栗田出版販売にしても、2月の太洋社にしても、いずれもが売上高を半減させたところで、ほとんど資産を失いながら破綻となっている。 そうし

    出版状況クロニクル94(2016年2月1日〜2月29日) - 出版・読書メモランダム
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