ギリシャが再び世界金融危機の発源地になるかもしれない、と不安が広がっています。1月25日の総選挙で、反緊縮派の政党が与党に圧勝し、37歳と若いアレクシス・ツィプラス党首が高らかに勝利を宣言しました。財政赤字に喘ぐギリシャは、EU主導で緊縮政策を断行してきたわけですが、国民はもうこれ以上は我慢できない、と選択したわけです。 ギリシャは公務員が多いということで有名ですが、労働人口の1/4が公務員です。緊縮政策では公務員にしわ寄せがいくので、この選挙結果は彼らが中心になって既得権を守ろうとしている、というわけです。ただ、財政赤字の原因が、このギリシャの「公務員天国」にあるのは間違いありません。 バルカン半島は長く「世界の火薬庫」といわれてきましたが、第一次世界大戦の原因も1911年から始まったイタリアとオスマン帝国との間で戦われた伊土戦争や、ロシア主導のバルカン同盟とオスマン帝国が戦った1912