インテルの副主将を務めるまでになった長友佑都を、プロ1年目から近くで見守り続けてきた男がいる。城福浩。2008年にFC東京の監督に就任すると、当時まだ明治大の3年生だった長友と出会った。まだまだ粗削りだった長友の能力をいち早く見抜き、城福は現役大学生のルーキーを開幕戦のスタメンに抜擢(てき)した。 それから月日は経ち、城福はヴァンフォーレ甲府の監督を経て現在に至り、長友はチェゼーナを経てセリエAの名門インテルでしのぎを削っている。本人が「プロ1年目で出会ったというのは、本当に大きな財産」と話すほど、今の長友の活躍は城福なくして語れない。長友が世界で通用する選手になるために、細部にわたって技術の指導をしたのも、日本人選手としての責任感を植えつけたのも城福だった。 そんな二人による対談前編では、出会った当初であるFC東京時代を中心に、当時の思い出や、裏話を語ってもらった。かつて濃密な日々を共に