レスリングのトーナメント中、サウナに入る高校生選手。(PHOTOGRAPH BY JOE AMON, THE DENVER POST, GETTY IMAGES) インベルト氏と研究仲間が調べた結果、普通の人が1日45分間の激しい運動を行ったとしても、1日の発汗量はせいぜい2リットルほどだった。これには、運動していない平常時の発汗も含まれる。そして、それだけの汗をかいても汚染物質は0.1ナノグラム以下しか含まれていない。 言い換えると、「普段の食生活で体内に取り込む汚染物質のうち、汗で出る量は0.02%に過ぎません」と、インベルト氏は言う。さらに運動を激しくしたとしても、0.04%程度までしか増えない。 つまり、どんなに大量の汗をかいたとしても、その日体内に摂取した汚染物質の1%すら排出できないということだ。 ただし、ほとんどの人間の体内にある農薬やその他の汚染物質の量自体、極めて微量であ