一般的なWebサイトでは,アクセス集中時のシステム・ダウンを防ぐため,ロード・バランサで同時接続数の最大値を設定することがある。しきい値を超えたら,別に用意している「ただいま混雑しております」という画面を表示し,リソースにかかる過剰な負荷を軽減するのである。筆者はこれを「Sorry画面方式」と呼んでいる(図1)。 Webサイトの入り口で流量を絞り,サーバーが想定以上の負荷を受け付けなくする手段としてはお手軽な仕組みであるが,サイトで提供しているサービスの特性をよく考えずに安易に使用すると問題が起きる。特にECサイトでは,この方式を安易に採用してはいけない。 情報系サイトでは利用者に対する一方的な情報の伝達がメインであるのに対し,ECサイトでは利用者とサイト間の取引がメインとなる。たいていの場合,画面操作のどこかに「発注」や「支払い」が入る。利用者は単に画面の情報を参照するだけではなく,自ら
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