収容された人々の中で、生きることを放棄した人と希望をもった人では「問い」が違ったという。 通常は「自分は生き延びられるか」と考えてしまう。すると「クリスマスまでに家に帰りたい」などと未来に期待してしまい、それが叶わないと即座に絶望してしまう。一方で「なぜ自分はこんな苦しみを味わっているのか」と自らに問いかける人もいる。すると苦労や死すらも人生の大切な一部分と考えられて、日々の出来事に感謝していく。結果として後者の方が生存確率は高かったという。 成功を考えてはいけない この本質はビジネスにも当てはまるだろう。「どうすれば成功できるか」とつい考えてしまう。すると何か試して失敗すると、自分は失敗者だと思いこむ。むしろ「成功と言えないこの環境にどんな意味が隠されているか」と自分を突き詰めるのである。今の状況に感謝し続けることが、真の成功への一歩になるのだ。
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