これまで事業ユニット設定と事業評価により事業課題を抽出する方法をお話ししました。今回は、課題全体を俯瞰するため、構造的にまとめる考え方と方法について触れておきたいと思います。 事業課題とは 経営改革の事業課題は、事業全体および事業ユニットごとの戦略上の課題と機能上の課題の2つを指しています。事業課題のレベルや領域の違いを峻別して経営改革に取り組む考えです。 ①戦略上の課題 事業全体の事業領域や事業ユニットの方向づけに伴う課題、事業ユニットごとの市場顧客/商品サービス戦略や事業モデルに関わる課題。 ②機能上の課題 事業全体および事業ユニットの拡販とコストの改革に結びつく機能(開発、営業、生産、管理など)別の課題。また、経営改革における事業課題は、現状の課題解決か将来の課題解決かによって次の2つの性格分けができます。事業課題の解決緊急度、優先順位付づけを決める際に必要な考え方です。 ①現状の事