――午後1時、国会内の参院第1委員会室。参院予算委員会は阿達雅志氏(自民)の質問から始まった。答弁者の席には安倍晋三首相、麻生太郎財務相、山本幸三地方創生相が座る。首相は青色のスーツに紺と白のストライプのネクタイ姿。表情は「徹夜国会」の影響か、やや疲れも見える。 阿達氏は「このところ問題となっている加計学園問題、行政の意思決定プロセスという重要な問題」と、さっそく加計学園の問題を取り上げた。 阿達氏 岩盤規制との戦いを進めてこられた総理としては、「加計問題ありき」の議論にはいろいろな思いがあると思う。総理の口から今回の問題の本質をぜひ説明してほしい。 首相 今治市は昭和58年から、加計学園による獣医学部構想の誘致を決める前から、今回無償譲渡する土地を高等教育施設用地と位置づけ、歴代市長が熱心に大学を誘致してきた。積極的な要望活動を行ってきたと承知している。こうした地元の思いが(地域の)活性