コーヒー豆といえば、日本ではブラジルなどの南米が頭に浮かぶ。実際、日本への輸入でも常にブラジルがトップ。ところが近年、ベトナム産のコーヒー豆の輸入量が急増し、ブラジルに肉薄する勢いだという。 財務省の「貿易統計」によれば、日本のコーヒー生豆国別輸入量は2010年時点でブラジル12万3073トン、2位はコロンビア7万9060トン、3位インドネシア5万9068トンで、ベトナムは4位5万4737トンだったが、’18年にはブラジル11万1955トンに続いて、ベトナムが9万8513トンの2位に浮上している。 「そもそもベトナムのコーヒー豆栽培は、1850年代のフランス統治時代にフランス人から栽培技術がもたらされた。本格的栽培はベトナム戦争後の’86年のドイモイ(経済開放政策)から。外貨獲得のための輸出農産物としてベトナム中西部の高原を中心にコーヒー栽培が始まっています。日本への輸出シェアは1991年