私もすべての雑誌や新聞に目を通しているわけではないので、こう決めつけるのもよくないんだろうが、時事を取り上げて語る類のエッセイやコラムをお書きになっている方たちは、現政権の悪口を言うことはあっても、いまや渦中の人と化した橋下徹や彼の率いる維新の会については触れるのを避けているように見える。 マスコミの取り上げ方や一般人への受け方について、文化人として何か言いたくなることはないのだろうか。小泉ブームのときは、いろいろなところで揶揄や苦言を目にしたものだが。 『世界』2012年7月号の特集「橋下維新」では、さすがに橋下ブームについての観察と分析も読むことができた。以前にもこの日記で紹介した、想田和弘『言葉が「支配」するもの』だ。ツイッターでの橋下発言や支持者の書き込みを追い、そこに見える特徴を示し、なぜそれに引かれる人がかなりの数出るのかを分析、こういう事態を招いたのはこれまでのリベラルといわ