最近、デビッド・ベックワースが示した以下の図を巡ってちょっとした論争があった。 各人の言い分を乱暴にまとめると、以下のようになる。 ベックワース 財政政策の動向は名目GDPに無関係。金融政策がすべてを決めるから*1。 ノアピニオン氏 Nick Roweの言うサーモスタット理論*2が財政政策に適用できるとすると、このグラフからは財政政策の有効性についてあるとも無いとも言えない。 ベックワースのノアピニオン氏への反論(元エントリの追記) 金融政策におけるサーモスタット理論が成立するほど財政政策は機動的でない。 クルーグマン ノアピニオン氏の言う通り。ただ、これを以ってノアピニオン氏が我々の無知を嘆いたのは行き過ぎ。財政政策の効果を示す実証研究は積み重なっている。 サムナー 基本的にノアピニオン氏に同意*3。財政刺激策は期待経路しか無いので、データからは何も言えない。 タイラー・コーエン サムナ