「選挙の対決軸は自民党対共産党。自共対決こそ、対立軸だということが鮮明になったのではないか」 共産党の志位和夫委員長は参院選で党の存在感が高まっていることを訴える。 6月の東京都議選では議席数を8から17に倍増させ、民主党を抜いて第3党に躍進した。 参院選では、平成13年以来、12年ぶりに選挙区で議席を獲得する可能性がささやかれている。 なぜ共産党が存在感を増しているのか。 ある官僚は「景気悪化で減ることはあっても増えることのない給料で、政治への不信は高まるばかり。強固な支持層を持つ共産党が浮き上がる」と指摘する。 同氏は政府の中枢で自民党政権→民主党政権→自民党政権という変遷を間近で見てきた。 政府がさまざまな施策を打ち出しても景気は回復せず、給料は減り続ける。そんな政治に有権者は懲りたのだという。 平成21年に自民党政権への不満噴出で政権交代を果たした民主党だが、民主党政権でも景気回復