ブックマーク / gigir.hatenablog.com (8)

  • 「脱出」を読む - 未来私考

    なんという美しい物語なんだろう。ガンダムにたどり着いたアムロが、その力でもってクルーを導く流れで涙を押しとどめることが出来なかった。生き抜く。生き抜こうとする意志。スポンサーのごり押しで設定されたガンダムの合体機構すらも取り込んで、なんとしても生き残るんだという強い意志が、時代の徒花として死ぬ運命にあったアムロを生かした。例え最初のプロットがどうであれ、ここでアムロが生き抜くのは作劇として圧倒的に正しい。その正しさに抗わずに身を任せたからこそ、ガンダムは時を越える名作になったのだろう。 ニュータイプの在り方をまことしやかに説くシャアに対し、それは理屈だと切り返すアムロ。ニュータイプの感応能力というのは、理屈ではない、体全体で感じるものなんだという示唆に溢れている。それは、例えば頭だけになって生き残ろうとするシャアのジオングと、頭を吹き飛ばされても体全体で生き残ろうとするガンダムという対比に

    「脱出」を読む - 未来私考
    okemos
    okemos 2014/04/20
    全話観直して改めて思ったが、ガンダム1stは面白いしよく出来ているわ。だけど、ZやZZは全然面白くないんだよな。逆シャーやF91は興味深いし、好きだったりもするけど、1stほど面白くないし。なぜなんだろう?
  • 「ニュータイプ、シャリア・ブル」を読む - 未来私考

    ソロモンを襲うララアのエルメス。その思念を感じ取るものは少なくないことが描写される。名もなき兵たちが「またララだ」といい、ミライもまた何かを感じ取る。一方でブライトはそれを殺気のようなもの程度にしか受け止めず、またシャアもララァのそれを「信じられん」と評し「ニュータイプは人類の悲しい変種かも知れない」とまで言ってしまう。そこにあるのはニュータイプに憧れながらそれに手が届かない男の嫉妬と焦りなのだろう。 実直な、ある種昔気質の軍人であるシャリア・ブルがニュータイプとしての特性をもっとも発揮しているというのはシャアにとってみれば一層許し難いことだったのかも知れない。しかし自らの見栄と保身を優先して味方を見殺しにする鈍感さこそが、もっともニュータイプから遠い感性なのかも知れないなどとも思う。ララァはそんなシャアの弱さを知りながら、シャアを信じることをけして諦めない。その悲しみを受け取っておくと後

    「ニュータイプ、シャリア・ブル」を読む - 未来私考
    okemos
    okemos 2014/04/19
    「ララァはそんなシャアの弱さを知りながら、シャアを信じることをけして諦めない...後々のアムロとの交歓の意味はかなり通りやすくなる」 愛した男と分かり合える男が違っていたというのがララァの悲劇。
  • 「テキサスの攻防」を読む - 未来私考

    丸ごと一マ・クベの為に用意されたかのようなエピソード。何故ここでマ・クベ?と思わなくもないけど、おそらくは元々のプロットであればもっと見せ場があったキャラなんだろうとは思う。アムロのガンダムと対峙して生き延びて再戦を果たしたのは、シャアを除けば、マ・クベだけだ。戦士の意地を笑い、狡猾に立ち回り生き延びてきた彼が、シャアへの対抗心でやらなくてもいい対決をして死んでいくというのはなかなか皮肉めいた話でもあることだなあ。シャアさえそこで見ていなければ、きっと落ちのびただろうと考えると尚更。 善戦するマを見て「ガンダムがかたをつけてくれればありがたいと思っていたが」と語るシャアはマ以上に狡猾で、しかも鈍い男として描かれている。共鳴するアムロとララアに気付きもしないし、ララアの言葉の真意にも思いを馳せない。それを見てララアが寂しく思うのはある種当然の成り行きだろう。それにしても実はここに来ても作中

    「テキサスの攻防」を読む - 未来私考
    okemos
    okemos 2014/04/19
    37話まで『来ても作中でまだただの一度も「ニュータイプ」という語は出てこない』 マ・クベの「新しいタイプ」という言葉はその意味だったのかも。とにかく、観直すとガンダムってほんとに長い伏線を張ってるなぁ。
  • 「灼熱のアッザム・リーダー」を読む - 未来私考

    シュールだ。この18話を一言で表すとこうなるかも。何かこう、全体に違和感のある光景が続くエピソードです。それはSF考証として変ということではなく、日常の中に非日常が紛れ込んだ不思議な絵が多いんですよね。 異様な面体のジオン軍戦艦グワジン。UFOさながらにゆっくりと空を飛ぶアッザム。このあたりはジオン=悪者という印象を強めたいスポンサー側の意向を汲んだ部分かもしれませんね。 建物と建物の間から突如出現するガンダムの頭部や、小型バギーでガンダムの後を追走する絵なんかは、お台場ガンダムの写真を始めて見た時と同じような何とも言えない非日常感を醸し出してますね。 フラウに図星を突かれていますが、一手柄立てて、大きな顔をしてホワイトベースに帰ろうと思っているアムロくん。この思考は明らかに問題のすり替えですね。アムロが敵の前哨基地を勝手に攻撃したのはこれで3度目ですが、繰り返し描写してきたことで単独行動

    「灼熱のアッザム・リーダー」を読む - 未来私考
    okemos
    okemos 2014/04/15
    グワジンやアッサムの航行シーンで「ジオン=悪者という印象を強めたいスポンサー側の意向を汲んだ部分かも」というのは全然分からないな。キシリアが兵の残る基地を自爆させる所の方がよっぽどだと思うのだけど。
  • 「ククルス・ドアンの島」を読むのを放棄する - 未来私考

    さてさて、ドアンの島がやってきましたよ。なんというか、こう、今まで何度となく繰り返して見てきたので完全に慣れてしまってこれはこれで味があるよねなんて話をしがちですが、改めて気で読解しようとすると、ちょっと擁護できないくらいひどいエピソードですね。今まで積み上げて来たキャラクターや世界観との整合がまったく取れておらず、スポンサーに対する「こういうくだらない話を作ればいいんでしょ?」という当て付けにすら見えますねえ。 戦争を憎む脱走兵との確執と和解、そして襲撃者の撃退というシンプルなプロットで、何にも考えずに見てればそれなりに含蓄ありそうにも見えますが、これは明らかにやっつけ仕事です。まあ、長いシリーズにはこういうこともある、ということで。

    「ククルス・ドアンの島」を読むのを放棄する - 未来私考
    okemos
    okemos 2014/04/15
    ククルス・ドアン、改めて見るとアムロの島での生活シーンとか、ガンダムの恥ずかしいポーズとかちょっと面白いところもあるけれど、まあなぁ。でも70年代巨大ロボット物の流れの中では、それなりに正統な気はする。
  • 「再会、母よ」を読む - 未来私考

    アバンタイトルをちょこちょこといじってきてますねー。ジオンを敵役として分かりやすく説明しようとしているのが、スポンサーからの圧力があったんだろうなあという大人の事情を匂わせます。もっとも、おもねるのはアバンだけで、編はガチで大人のドラマを展開しているわけですが(笑)。 冒頭のサービスシーンでのセイラさんの「太陽の光が1カ所から来るってわざとらしいわね」という台詞が趣深いですね。宇宙暮らしのほうが長い若者にとっては、地球の自然環境のほうが不自然に感じるという。宇宙で人々が生活する世界のリアリティというものをほんの短い台詞で表現しています。 アムロの実家を占拠していたうらぶれた連邦兵。戦線が拡大しすぎて隊から見捨てられた兵たちがいるという描写はホワイトベースの置かれた状況と重ね合わせなんですよね。次の「時間よ、とまれ」で今度はジオン側の状況も説明されるのですが、どちらも膠着した戦争の前線の

    「再会、母よ」を読む - 未来私考
    okemos
    okemos 2014/04/15
    流石に運転手の男でもって、「女って怖いなー」は酷いなぁ。後それと、対峙するのが70年代的な制度疲労の民主制である腐敗した連邦なのでぼやけるけど、ジオンというかザビ家は明確に悪役設定なのじゃないのかな。
  • 「翔べ!ガンダム」を読む - 未来私考

    前回で追撃部隊を殲滅したため悠々と空を飛ぶホワイトベースから始まる第9話「翔べ!ガンダム」です。 戦いの連続の緊張感が解かれ、一気に疲れが噴出するアムロ。いい加減休ませてくれよという気持ちはよく分かります。そんなアムロも子供たちからトマトプレゼントされただけで、気分が良くなるんですよね。守るべき人たち、自分が守らなければならない子供たちがいるというだけでやる気が出てくる。人間なんてそんな簡単なものなんですよね。 一方で、事中にこっそり子供のおかずを盗みいする大人を目撃してしまって、一気にやる気ゼロの状態まで戻ってしまうのもまた人間らしいところです。僕はこんな人たちを守るために闘ってきたんじゃないんだと思い込んでしまったら、もうテコでも闘いたくないという。言ってしまえば視野狭窄なんですが、ここまで闘ってきたアムロを誰が責められるのかとも思いますね。 フラウやブライトに叱咤激励されてもま

    「翔べ!ガンダム」を読む - 未来私考
    okemos
    okemos 2014/04/15
    TV版1stガンダムを観なおしてるけど、「跳べ!ガンダム」の回は、やりガンダムは元はパワードスーツだったのだなぁとしみじみ。MSに空を跳ばすのではなく飛ばすのは止めてほしいよね。後、マチルダさんがくそ綺麗!
  • ニコニコ映画上映会を体験してみた - 未来私考

    ニコニコ動画の期待の新サービス「ニコニコ映画上映会」リリースから1週間が経ちましたが、実際に体験した感想と、この間だけでも結構な量の改善があったのでその紹介などをしてみたいと思います。 タイムシフト対応 まずは待望のタイムシフト対応! http://blog.nicovideo.jp/niconews/2011/11/018800.html 上映会の開始から48時間、上映会終了後の購入も可ということでグッと敷居が下がりましたね。特に新作に関しては全ての面でレンタルにアドバンテージをとったことになります。コメントが苦手な人でも価格と利便性だけで十分利用価値がありますね。 字幕/吹き替え両対応 また昨日上映された「ロシアン・ルーレット」から字幕/吹き替えを選べるようになってますね。チケット購入すれば視聴中いつでも切り替え可能。別窓で開くので字幕版を見ながら音声は吹き替えということも出来ます。上

    ニコニコ映画上映会を体験してみた - 未来私考
    okemos
    okemos 2011/11/23
    面白そうだな。
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