コンビニ人間 posted with ヨメレバ 村田 沙耶香 文藝春秋 2016年07月27日 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 文句なくおもしろく、しかも、不思議な(というかヘンな)爽快感がある傑作だ。芥川賞もらえて本当によかった!この小説、主人公は36歳の古倉恵子という女性だ。18年前に彼女はコンビニ店員として「生まれた」。それまではその言動から家族を心配させ「どうすれば『治る』のかしらね」と言われてきた古倉さんだが、大学1年の時にコンビニでアルバイトを始め、その時初めて「世界の部品になることができた」、と自ら実感したのだ。そのままアルバイトで18年、今も古倉さんは「朝になれば、また私は店員になり、世界の歯車になれる。そのことだけが、私を正常な人間にしている」と思っている。 コンビニでは彼女はマニュアル通りに何でもこなせるし、店全体をいつも見渡し、気を配ること