マティスは昨年6月に東京都美術館でかなり充実した展覧会を見たけれどこれもまた見応えのある展覧会。相互補完の部分もあって2年間でこの2つの展覧会を観られたのはかなり嬉しいことだった。 今回の出品作品はそのほとんどがニース市マティス美術館の収蔵品。副題に「自由なフォルム」とあり「巨匠がニースに遺した切り紙絵のあざやかな世界。」という惹句もついているので、マティス晩年の切り紙絵の世界をクローズアップしていることが分かる。 全5章のうち第4章が切り紙絵にスポットライトを当てていてここは見どころタップリ!前回の時も感じたけれど、体が不自由になった晩年の作品といっても、これはフォービズムの絵画に負けないぐらい価値がある。そのポップさや計算され尽くされた色と形の組み合わせは見るものの心を奪うに十分すぎる。カンヴァス5枚の大作「花と果実」や「クレオールの踊り子」「ポリネシア、海」などの作品はぜひぜひ観ても