本稿は小売について考えるシリーズの第4部として、日本において巨大インフラとして社会に根ざしているにも関わらずその実態があまり正確に知られていない「生協」についてリサーチし、まとめたものである。特にその組織体制や、ECへの取り組みは今後の食インフラにおいても生協が大きな役割を果たし続けるのか、という論点について考えるときの助けになるのではないかと考えている。 「生協」という言葉については、誰でもご存知なのではないだろうか。あの分厚いカタログが家にドンと置かれ、そこからチェックシートを使って注文する、というあの生協である。もしくは団地へ毎週トラックがやってきて、ご近所さんとお買い物を済ます、という記憶が強い方も多いかもしれない。