為替が再び円安に動き始めた。長期的に見て円安傾向というのが大方のコンセンサスではあったが、短期的にはむしろ円高になると考えていた市場関係者も多く、急激な円安の進行は市場を動揺させた。 今後の展開については見解が分かれているが、米国の景気回復が確実になりつつあることや、日本経済がインフレ体質に転換したこと、さらにはドル円相場の歴史的な節目の水準を突破したことなどから、長期の円高トレンドが終了したとの見方が広がってきている。短期的には円高への巻き戻しがあるかもしれないが、国際的な資金の流れが大きく変わった可能性について認識しておいて損はないだろう。 特に大きなイベントはなかったが・・・ 今回の円安は、特に何の前触れもなく始まった。目立ったイベントや指標の発表がなかったことから、準備不足だった投資家も多かったと考えられる。 為替市場は2015年に入ってから、しばらく1ドル=120円前後を行き来す