タイトルに入っているとおりに(マイナーズ)、かなりマイナな漫画作品である。あんまり売れない、というよりかは異星人とのコンタクトでもなく、派手な戦争があるわけでもなく、地味〜に小惑星で資源を掘ったり生活をしている人たちの鬱屈を短編形式で書いたという意味で(それだけじゃないんだけど)。誰がそんなもの読むんだよ的なマイナさだが、小惑星で暮らす人々の資源不足からくる、鬱屈した状況がハードSF的に描かれているところが面白く、ハードな描写はそれ故リアリティを帯びているので未来を感じさせる。 小惑星で人間が暮らすなんてのは大変なことである。リアルに描いたら悲惨な状況でしかない。水も服も食べ物も小惑星じゃ生産できねーもんだから、物資はすべて地球から打ち上げなくちゃいけない。が、その為のエネルギーは莫大でもーどうせーっちゅうねんといったレベル。それに距離が遠い。宇宙スケールの距離や時間の話は人間の感覚的には
![アステロイド・マイナーズ by あさりよしとお - 基本読書](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/95da21a0bea9442c8d6e71086aa0ee3d6bed92a9/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F61nz%2B0LcZRL.jpg)