2016年11月9日のブックマーク (1件)

  • 二度目の妻と嚢中の錐 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 元朝の話でございます。 遼東の按察使を長く任された者に。 姚忠粛(ようちゅうしゅく)ト申す男がございました。 按察使トは何かと申しますト。 朝で申すところのお奉行様で。 姚忠粛は、さながら大岡越前の如き名奉行。 ――ならぬ名按察使でございます。 その配下には与力、同心の如き役人が。 あまた従っておりましたが。 どれもこれも傑物揃いで。 みなで姚の名裁きを支えておりましたが。 中でも丁欽(ていきん)ト申す者は。 その人並み外れた推察力で。 いつも同輩たちをあっと驚かせる。 いわば姚奉行の懐刀でございます。 さて、この丁欽でございますが。 近頃になって、を娶りました。 これがまた、ただのではございません。 国に二人といないような、まさに女傑でございます。 容姿は非常な美人でございまして。 小柄ながら、なんとも言えない艶がある。 かてて加えて、聡明で。 才色兼備とは

    二度目の妻と嚢中の錐 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
    onboumaru
    onboumaru 2016/11/09
    「「南村輟耕録」」より