多くのITのトレンドは米国で生まれ、数年のタイムラグを置いて日本でも広まります。データ管理の手法やツールも同様ですが、なぜこのタイムラグが生まれているでしょうか。将来を見越した仕組みを選定する際の参考として、今回は似ているようで異なる米国と欧州のアプローチを紹介します。 ITのトレンドやそれを生み出すベンダーの多くは米国に源流を持ち、日本では米国からおよそ3年のタイムラグで普及することが一般的です。この差は「ただベンダーが米国企業だから」という理由だけではなく、各国で異なる企業体制やITに対するアプローチによってもたらされます。今回からは、将来のITのインフラや運用の改善に向けて有意義な検討を行っていくときの参考になるよう、それぞれの国のITに対するアプローチを紹介したいと思います。 米国のITアプローチ 米国は、日本のように職能(能力)ではなく職務(タスク)に応じた人事・組織制度のため、