受け身ばかりの読者モード、消費者モードから脱却しよう ── 私たちは、よくわからないこと、結論が出ていないこと、予測が立たないことについて、臆病になりがちです。その意味で、人工知能を理解することはとても重要なことだと思いますが、情報化社会に生きる私たちがこうした最先端の情報技術を恐れずに使いこなすためにはどうすればよいのでしょうか? ドミニク氏:私はアプリやサービス開発の現場で高校生や大学生たちと話をする機会があります。そのなかで印象的なのは、スマホのアプリやサービスを電話のような社会インフラと同じように思っていることでした。インターネットを活用して、自分でブログを使ったり、ソフトウェアを自由につくったりして世界中に発信することができる時代なのに、SNSを使ってコミュニケーションしているにも関わらず、ソフトウェアやサービス、つまりシステムそのものを自分たちでつくったり変えられるという意識が