若者のビートルズ離れが進んでいるらしい。 ビートルズの名前はおろか、楽曲を聞いたことすらない若者も少なくないという。 9月某日、亀有の中華料理屋で、オモコロライターのマンスーン(29)と宇内(33)がこんな話をしていた―― 「マンスーンは音楽好きだよね。やっぱりビートルズとか詳しいの?」 「全然詳しくないです。数曲知ってる程度ですね。あと、メンバーの名前はわかります」 「実は俺もあんまり知らないんだよね。ビートルズって、なんであんなに有名になったんだろうね」 「なんででしょうね」 三十路の2人でさえこのレベルなのだから、10代や20代前半の若者たちがビートルズを知らないのはもしかしたら当然のことなのかもしれない。 「ビートルズをよく知らない俺たちが、ビートルズが結成して解散するまでの変遷を想像で作ったらどうなるかな」 「あ、それいいですね。やりましょう」 ――この物語は、ビートルズに関する