(2013年5月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ドイツは自国のイメージに合わせて欧州経済を作り変えている。欧州最大の経済大国、支配的な債権国としての立場を利用し、ユーロ圏諸国を自国の小さなレプリカに変え、ユーロ圏全体を大きなレプリカに変えようとしている。この戦略は失敗する。 「ベルリンコンセンサス」は安定志向の政策を支持している。金融政策は中期的な物価の安定を目指すべきであり、財政政策は均衡予算と低い公的債務水準を目指すべきである。ケインズ的なマクロ経済安定化政策を思わせるものは一切容認してはならない――。これは破滅への道だ。 2000年代にドイツが歩んだ調整への道 ドイツは自国のイメージに合わせ、欧州経済を作り変えようとしているが・・・〔AFPBB News〕 このアプローチをうまく機能させるために、ドイツは対外収支の変化を利用して経済を安定させた。内需が弱い時には対外黒字を拡大