日本銀行は9日、中期ゾーンと超長期ゾーンの国債買い入れを同時に変更するオペを実施した。金利差が逆転している中期債のゆがみと、超長期債主導で利回り曲線のフラット(平たん)化が進んでいることに対応した格好だ。同時変更のオペは7月3日以来。 日銀は午前10時10分の金融調節で、残存期間1年超3年以下の国債買い入れを増額した一方、3年超5年以下と10年超25年以下を減らした。25年超の買い入れ額は前回のオペと同額だった。 みずほ証券の丹治倫敦チーフ債券ストラテジストは、今回の日銀オペについて、「10年債利回りが誘導目標の下限に近付く中で、金利低下と過度なフラット化をけん制するのが狙い。マネタリーベースの増加方針などとの兼ね合いもあって総買い入れ額をなるべく減らしたくないので、中期ゾーンの増減額と組み合わせてきた」と分析する。 日銀オペ提示額(金額は億円)残存期間通知額前回オペ比較