妊娠前の気温環境が、生まれた子の成人後の肥満リスクを左右すると、東北大大学院医学系研究科などの研究チームが発表した。受精前の外気温と1日の寒暖差によって成人後の代謝に関連する脂肪組織の活性が定められ、寒い時期だと肥満になりにくいという。研究チームは「親世代の環境影響が子に伝わると分かった。子世代の生活習慣病の新たな予防法につなげたい」としている。 肥満は糖尿病や高血圧などの主な要因で、予防のための食事管理や運動など良い生活習慣の実践は難しい。チームは新たな肥満予防法を探すべく、代謝で熱を上げる熱産生やエネルギー消費の調整をつかさどる褐色脂肪「BAT」に注目。これまでの研究でBATの活性が高いほど肥満リスクが低いことが分かっていたが、BAT自体の詳細は未解明だった。 今回、18~29歳の健康な男性356人でBATの活性を評価。356人が生まれるに至った受精時期や出生日との関連を調べたところ、
