311前であれば、それは不可解な光景だった。東京都知事選挙で自民党と公明党が支援する舛添要一・元厚労相が20日、日本最大の労働組合・連合を訪問したのである。 福島の原発事故により、連合のヘゲモニーを握っているのが電力総連であることが注目されるようになる。舛添氏が足を運んだ「連合東京」の大野博会長は東電労組出身だ。 「脱原発」を打ち出している宇都宮氏、細川氏が、東電の大株主である東京都の知事になると、連合には不都合である。だが原発再稼働について言葉をあいまいにしている舛添氏とは利害が一致する。舛添氏と大野会長のツーショットは、実はごく自然な光景なのである。 舛添氏は大野会長はじめ連合東京の幹部に会うと、愛想笑いを浮べながら へり下った。 「私は東大法学部を出ているが、労働法は勉強していなかった。厚労大臣になって労働法を勉強し直した。知事になって政策を進めるうえで知らないことは一杯あると思う。