オレ・ウォルムの「驚異の部屋」 17世紀初めナポリのフェッランテ・インペラートの「驚異の部屋」 驚異の部屋(きょういのへや)は、15世紀から18世紀にかけてヨーロッパで作られていた、様々な珍品を集めた博物陳列室である。ドイツ語の Wunderkammer(ヴンダーカンマー)の訳語「不思議の部屋」とも呼ばれる。その他の呼び名には、ドイツ語の Kunstkammer(クンストカンマー)や、フランス語の Cabinet de curiosités などがある。 15世紀イタリアの諸侯や有力貴族の間で作られたことに始まり、16世紀にはドイツ語圏に伝わって、王侯貴族だけでなく学者や文人の間でも作られるようになった。自然物も人工物も珍しいものなら分野を隔てず一所に取り集められるのが特徴で、その収集対象も、珊瑚や石英を加工したアクセサリーや、アルチンボルドを始めとする奇想を描いた絵画、(しばしば架空の)