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ブックマーク / www.astroarts.co.jp (11)

  • 変光が止まったベテルギウス

    今年に入り増光が続いていたオリオン座のベテルギウスの変光が止まったと話題になっています。この状態がいつまで続くのか、この後どのような変光を見せるのか、目が離せません。 【2023年11月15日 高橋進さん】 オリオン座のベテルギウスは以前は、0.0等から1.3等ほどを主に400日ほどの周期で変化する「半規則型変光星」とされていました。ところが2019年末から急激に減光し、2020年2月には1.6等にまで暗くなって「大減光」「2等星に陥落」などと言われました。 この減光の原因については、大黒点によるものであるとか、超新星爆発の前触れであるとか様々な説が出されましたが、最終的には400日周期の変動とおよそ6年の周期の変動が重なったことと、大量の塵が放出されたことによる減光だと考えられています。 大減光の後、ベテルギウスはおよそ200日の周期で光度変化を繰り返しながらじわじわと光度を増していきま

    変光が止まったベテルギウス
  • 【特集】2021年11月19日 部分月食 - アストロアーツ

    今回の月では16時19分に満月が地球の影(影)に入って月が欠け始めます(部分の開始)。山形~福島より南の地域では月の出より前の時刻なので、月が昇ってくるときにはすでに欠けていることになります(「月出帯(げっしゅつたいしょく)」と呼びます)。また北海道などでも月の出の直後なので、欠け始めを見るのは難しいかもしれません。 その後、満月はだんだん高くなり、同時に欠けている部分の割合が大きくなっていきます。そして開始から約1時間45分後の18時3分に欠けた割合が最も大きくなる「の最大」となります。分は0.97で、ほぼ皆既の状態です。全体的に赤みを帯びた、わずかに一部だけが白い満月が見られるでしょう。 ※分:月の欠け具合を、月の直径に対する地球の影(月を覆っている部分)の大きさの比で表した数値です。今回の場合、の最大時に月の直径の97%が地球の影に隠されることになります。皆既

    orbis
    orbis 2021/11/19
  • 土星の200倍、巨大な環を持つ系外惑星

    430光年彼方の系外惑星が、土星の200倍という巨大な環をまとっていることが明らかになった。さらにその中では地球に匹敵する大型衛星も作られつつあるかもしれないという。 【2015年1月27日 ロチェスター大学】 2012年、ケンタウルス座の方向約430光年彼方の若い恒星J1407(1SWASP J140747.93-394542.6)に、土星のような環を持った惑星が見つかった。恒星の手前を惑星が通過する「トランジット現象」の観測データを調べたオランダとアメリカの研究チームが、2007年に57日間にわたって惑星の環によるとみられる複数回の減光が起こっていることをつきとめたのだ。 J1407bの巨大な環(イメージ図提供:Ron Miller) 研究チームによる新たな解析から、この惑星J1407bの環の巨大さが明らかになってきた。J1407bは木星の10~40倍の質量と考えられ、30個以上も重な

    土星の200倍、巨大な環を持つ系外惑星
  • 38億年間で7km縮小した水星

    【2014年3月19日 Carnegie Institution for Science/USGS】 探査機「メッセンジャー」が観測した、水星の急斜面や低い山々など5900か所以上の地形を基にした研究から、過去38億年間に水星の半径が7km縮小していることが示された。 画面上下方向に、隆起と崖が540kmにわたって連なる水星の地形。クリックで拡大(提供:NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington。以下同) 太陽系最小の惑星である水星は、半径2440kmで地球の4割弱の大きさしかない。この大きさについて、太陽系内の惑星に彗星や小惑星が激しく降り注ぐように衝突していた時期が38億年前に終了し、徐々に水星内部が冷えて小さくなっていったことが示唆されてきた。

    38億年間で7km縮小した水星
  • 冥王星の衛星に「ケルベロス」「ステュクス」命名

    【2013年7月3日 国際天文学連合】 冥王星の4番目と5番目の衛星が、ギリシャ神話に登場する冥界の番犬と三途の川にちなみ、それぞれ「ケルベロス」「ステュクス」と命名された。 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した冥王星と5つの衛星。クリックで各軌道を表示して拡大(提供:NASA, ESA, and M. Showalter (SETI Institute)) 冥王星にはこれまでに5つの衛星が見つかっており、そのうち3つはカロン、ニクス、ヒドラと名付けられている。2011年と2012年に発見された2つは符号のみが与えられていたが、このたび2011年発見のP4が「ケルベロス」(Kerberos)、2012年のP5が「ステュクス」(Styx)と新たに命名された。 冥王星の衛星名はギリシャ・ローマ神話の冥界のエピソードにちなむというルールがあり、ケルベロスは冥界の番犬、ステュクスは冥界と現世の間を流れる川

  • 水星に大量の水の氷

    【2012年11月30日 NASA (1)/(2)】 太陽にもっとも近い惑星である水星に、水の氷が存在することが明らかになった。常に陰となっている低温の場所に見つかった氷は、太陽系における水の運搬の歴史を物語る。 「メッセンジャー」による北極付近の画像にレーダー検出の結果(黄色)を重ねたもの。クレーターと一致しているだけでなく、比較的低緯度のクレーターでは南側に集中しているのもわかる。クリックで拡大(提供:NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington/National Astronomy and Ionosphere Center, Arecibo Observatory) 2012年12月上旬の水星は、夜明け前に金星のすぐ左下に現れる。12月5日に西方

  • 自転速度が変化? 金星の1日、20年前より6分長く

    【2012年2月13日 ヨーロッパ宇宙機関】 これから春にかけて夕方の西の空高く輝く宵の明星、金星。もともと自転速度が非常に遅い惑星だが、20年前の観測と比べて自転速度がわずかに遅くなっているという研究が発表された。 地球のすぐ内側を公転する金星は、大きさや質量は地球とほぼ同じだが全く異なる点も多い不思議な惑星だ。公転周期が225日で自転周期が243日と「1日が1年より長い」のも、その不思議な特徴の1つである。 ヨーロッパの金星探査機「ビーナス・エクスプレス」の観測から、その非常に遅い自転が以前の計測よりもさらにわずかに遅くなっていることがわかった。赤外線観測で厚い大気ごしに地表を観測すると、1990年代初頭にNASAの探査機「マゼラン」で計測した自転速度をベースにした場合と比べて地形の場所がずれていたという。 自転速度の精密な測定は、金星の中心核が液体か固体かを推測する手がかりになる。中

  • 隕石の中からDNAの構成要素と宇宙由来の有機物を確認!

    【2011年8月22日 NASA】 アメリカの研究グループが、DNAを構成する塩基の一部と地球上で天然に作られることのない生命に関連した有機物を、隕石の中から発見した。これまでも隕石の中で様々な有機物が作られてきたと言われていたが、この発見によりその説が間違いないと言えそうだ。 隕石と有機物の化学式イメージ。クリックで拡大(提供:NASA's Goddard Space Flight Center/Chris Smith) 隕石のうち、特に炭素に富んでいる炭素質隕石と呼ばれる隕石や、NASAの探査機「スターダスト」が持ち帰った彗星のチリの中には、アミノ酸など生命を構成する基的な有機物が見つかっている。地球外で生命を構成する有機物が合成されているという話は、以前より研究者の間では議論されていた(注1)。 これまでももちろん、地球の生物による汚染の影響を最小限にすべく慎重に分析が行われてきた

  • 若い星の円盤に惑星誕生の証拠 世界初の鮮明撮像

    【2011年2月18日 国立天文台】 すばる望遠鏡の最先端装置で観測された2つの原始惑星系円盤の画像から、中心星に近い領域の詳細な構造が初めて明らかにされた。惑星誕生によると思われる構造も見られ、惑星形成過程の理解への大きな一歩となりそうだ。 ぎょしゃ座AB星の原始惑星系円盤の近赤外線画像。光が弱い方から強い方へ順に、青、緑、黄、赤に着色されている。右上は、従来のコロナグラフで見えていた範囲。HiCIAOで撮影した左上の画像では中心星近くまで見えるようになっている。左下は拡大図。右下は説明をつけたもの。クリックで拡大(提供:国立天文台。以下同) リックカルシウム15星の円盤の近赤外線画像。3枚目模式図の円盤の黄色い部分が写っていると考えられる。クリックで拡大 リックカルシウム15星の円盤の模式図。海王星の公転軌道(半径約30天文単位)と大きさを比較できる。クリックで拡大 国立天文台などの研

  • 初めて太陽を全角度同時撮影 「STEREO」2機が左右から

    【2011年2月8日 NASA】 2月6日、NASAの太陽観測衛星「STEREO」2機が太陽をはさんで180度の位置に到達した。太陽の全容を同時に観測することで、新しい太陽の姿が見えてくることが期待される。 太陽と2機のSTEREOの位置関係を表したイメージ図。5年がかりで180度に展開した。クリックで拡大(提供:NASA) 2月2日に撮影された太陽の姿。地球から見えない側も「STEREO」によって余すところなくとらえることができる。クリックで拡大(提供:NASA) 直径は地球の109倍。質量は33万倍。この巨大な恒星である太陽の全容を、2機の衛星が左右合わせて360度から同時にとらえることに初めて成功した。 2006年10月に打ち上げられた太陽観測衛星「STEREO」は、地球の公転軌道上の異なる2点から太陽を3D観測する。1機は地球の前方に、もう1機は後方に向かって徐々に地球から遠ざかっ

  • 太陽系を包むヘリオスフィアの果てに謎の模様

    太陽系を包むヘリオスフィアの果てに謎の模様 【2009年10月21日 SCIENCE@NASA】 NASAの星間境界観測機「IBEX」が、太陽系を包む「ヘリオスフィア」を内側からとらえた。ヘリオスフィアの全体像が可視化されたのは初めてのことだが、そこには起源のわからないリボン状の構造が見えている。 IBEXによる全天地図。ENAは赤で多く、紫で少ない。V1とV2は、それぞれボイジャー1号と2号の位置。クリックで拡大(提供:NASA/Goddard Space Flight Center) ヘリオスフィアの果てである、ヘリオポーズ面に描かれた高速中性原子の流れ。黒い線は磁場の向き。クリックで拡大(提供:Adler Planetarium/Southwest Research Institute) 昨年10月に打ち上げられた星間境界観測機「IBEX」による約6か月の観測データから、ヘリオスフィ

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