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ブックマーク / mikiki.tokyo.jp (5)

  • 坂本龍一『12』という傑作――何かをじっと凝視しているような張り詰めた音、遥かなるサウンドに刻印された音楽家の存在 | Mikiki by TOWER RECORDS

    龍一の存在を間近に感じる遥かなるサウンド 坂龍一『12』という傑作 坂龍一の新作『12』は、前作『async』からほぼ6年ぶりとなる作品である。「遥かなるサウンド(Sound far beyond)」と題された李禹煥(リ・ウファン)によるドローイングをフロントカヴァーに配したこの作品は、これまでの坂のどのアルバムとも異なる、非常にパーソナルなものであることが特徴だ。それは、〈あまりに好きすぎて、 誰にも聴かせたくない〉と作者人に言わしめた『async』にも感じるものではあった。しかし、その言葉どおりに、なによりも、自分自身のために制作されたのではないかと思われる『async』は、それでも(あたりまえではあるが)発表を前提にオリジナル・アルバムとして制作が開始されたものだ。一方、この『12』では、作品の成り立ちによるところが大きいだろうが、必然的にそうした性質を帯びることになった

    坂本龍一『12』という傑作――何かをじっと凝視しているような張り詰めた音、遥かなるサウンドに刻印された音楽家の存在 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • 坂本龍一 『BTTB -20th Anniversary Edition-』 シーン確立以前に気付いていた、坂本龍一のポスト・クラシカル的音楽表現 | Mikiki

    ポスト・クラシカルというジャンルが持つ可能性のひとつとして、電子音響~エレクトロニカ以降の耳/ボキャブラリーでクラシックや現代音楽を捉え直すということが挙げられる。ポスト・クラシカルを代表するレーベル〈Erased Tapes〉に所属する音楽家たちが、クラシック音楽のボキャブラリーを用いてアコースティックなサウンドを構築する一方、そこにデジタルな要素を加味しようとするのは、こういった文脈があってのことだ。空気の微細な震えをキャッチし、それを加工することで作曲に取り入れ、音楽の新しい地平に挑もうという試みがここにはある。 今回、リマスタリングを経てリリースされる『BTTB -20th Anniversary Edition-』で、ピアノ・サウンドにフォーカスを当てた『BTTB』を改めて聴くと、ポスト・クラシカルがシーンとして確立されるはるか以前に、坂龍一はポスト・クラシカル的な音楽表現の在

    坂本龍一 『BTTB -20th Anniversary Edition-』 シーン確立以前に気付いていた、坂本龍一のポスト・クラシカル的音楽表現 | Mikiki
  • 池田亮司(Ryoji Ikeda)『music for percussion』聴こえない形、見えない構造 | Mikiki by TOWER RECORDS

    聴こえない形・・・見えない構造・・・ 池田亮司が2016年にスイスのパーカッション・グループ〈Eklekto〉とコラボレーションし作曲した作品を収録したCD『music for percussion』が国内発売される。このCDに収められているのは世界初演のものと、スタジオで録音されたものである。2017年には京都国際舞台芸術祭において日でも〈Eklekto〉の演奏によってその初演が果たされた。『music for percussion』というタイトルにまとめられた作品は、手と足拍子のために書かれた“Body Music [for duo], op.4”とトライアングル、クロテール(音程のある小さな青銅あるいは真鍮)そして、シンバルのために書かれた三つの作品“Metal Music op. 5”からなる。響きにくい肉体と響き渡る金属の楽器のための作品で、いずれも二人の演奏家によるデュオ。(

    池田亮司(Ryoji Ikeda)『music for percussion』聴こえない形、見えない構造 | Mikiki by TOWER RECORDS
  • 坂本龍一、武満徹との50年を振り返る | Mikiki by TOWER RECORDS

    武満徹と坂龍一。日を代表する2人の作曲家は互いの存在をどのように意識しあっていたのだろうか。 2018年7月にアルテスパブリッシングから刊行された川崎弘二著「武満徹の電子音楽」には、武満による坂龍一への言葉がいくつか綴られている。それはたとえば坂の才能を高く評価したうえでの批判や、その後作られた『戦場のメリークリスマス』(83年)への肯定的な批評だ。 一方の坂も「音楽は自由にする」(2009年、新潮社)やインタヴューなどで折に触れて武満徹について語っている。そのなかでも大学生時代の坂が、武満を批判するビラを撒いていたというエピソードはよく知られている。 今回のインタヴューでは川崎弘二が聞き手となり、映画音楽、ミュージック・コンクレートにいたる武満徹作品への評価や、自身への影響など〈坂龍一の武満徹〉をたっぷりと語っていただいた。貴重な証言も含まれる今回のインタヴューは多くの音楽

    坂本龍一、武満徹との50年を振り返る | Mikiki by TOWER RECORDS
  • 第1回:インディー・ロック~クラシック音楽の地殻変動を象徴する音楽家、サン・ラックスの歩み | Mikiki by TOWER RECORDS

    Mikikiをご覧になっているみなさま、はじめまして! この度、こちらでブログを始めることになりました、岩手県在住の八木皓平(やぎこうへい)といいます。最近では「ポストロック・ディスク・ガイド」に寄稿するなど、音楽について細々と書いております。noteでも音楽に関する記事を絶賛更新中です(https://note.mu/lovesydbarrett)。 今回からスタートするこのブログのコンセプトは至ってシンプルで、〈現在進行形の音楽をさまざまな切り口で考えていく〉というものです。ジャンルも特定のモノに絞らず、リリースから1~2年以内の音源を中心に、のびのびと語ってゆきたいと思います。その際に注意したいのは、〈常に広めのパースペクティヴを持っておきたい〉ということです。たとえば1人の音楽家について考えるときも、その音楽家がどのような影響関係のもとで音楽を作っているのか、彼の音楽は現在のシーン

    第1回:インディー・ロック~クラシック音楽の地殻変動を象徴する音楽家、サン・ラックスの歩み | Mikiki by TOWER RECORDS
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