6月から小学校ではプールの授業が始まる。 教師にとって水泳指導は年々難しくなっている。それは、水泳能力の個人差が広がっているからだ。小学1年生でもスイミングセンターなどに通っている子は100メートル泳げるが、小学6年生でも水に顔をつけるのがやっとの子どももいる。 それだけの差がある子どもたちを教師が一人で教えるのはとても難しい。 わたしが担任を受け持っていたころ、1学年に3クラスあったが、水泳の授業は合同で行っていた。3クラスを一緒にして、水泳能力別に3グループに分けるのだ。例えば、一番泳げる子たちが「イルカコース」、蹴伸びやばた足ができる子は「カメコース」、まだ十分、水に慣れていない子たちが「ラッココース」などと分け、能力別に教えていた。 こうすれば、泳げる子にはさらに泳ぎを学ばせ、水に慣れていない子には細やかな指導ができる。