朝。鳴り響く時計のアラーム音を叩き切り、同時に、枕元のペットボトルを手探りで見つけ出す。向かう先はベッドを降りて5歩、同じ室内の洗面所。手にした容器に水を入れ、部屋の反対側に鎮座する脚の短い簡易テーブルへ。 机上の電気ケトル(980円)に水を注ぎ、コンセントをつないでスイッチオン。流れるように机の下から立方体の缶を取り出し(元はおみやげのクッキーが入ってた、配った後に回収)、中から袋詰の茶葉を取り出す。今朝は何を飲もうかな。 手元にある茶葉は3種類。数ヶ月前に単身、レンタカーで弾丸旅行へ行った際に、笑顔が爽やかなおにーさんから購入したもの。「この野菜ぜーんぶ、さっき裏の畑でひっこぬいてきたばかりのものなんですよ〜」とはにかみながら振る舞っていた日本茶をいただき、即決した。 煎茶、玉露、ほうじ茶など、栽培方法や製造工程、さらに摘む時期によっても多彩な種類が存在する、日本茶。それぞれ香りや味、