――美しくきれいで、甘くせつない青春モノは、過剰に摂取しすぎるのも、ちと怖い。 自分が高校生……いや、まだ大学生の頃ならば、「こんな恋愛ありえねえよこんちくしょう! でもお前ら、幸せになりやがればーかばーか! ごちそうさまでした!」と架空の登場人物たちの行く末を祈りつつ、そんな夢のような恋愛模様を、毛ほどくらいは夢見たかもしれない。 しかしそれも20歳を超えれば、たまーに味わうくらいが関の山。甘酸っぱい恋愛モノは大好物だし、叶うならばいつまでも読み続けていたいとは思いますよ、そりゃあ。 でもでも、あまりに調子に乗って摂取すると「どうして僕は二次元じゃないんだ……」と端からは病気にしか見えない絶望感を反動として味わうか、あるいは「こんな都合のいい展開あってたまるかスットコドッコイ!」とフィクションを全否定するかになりかねない。 そのため、しばらくはその手の作品群とは疎遠になっていたのですが…
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