昆虫の標本を手にする加野猛容疑者=2005年9月撮影記者会見で唇をかみながら質問に答える新美恭生本部長=22日午後10時26分、富山市の県警本部 殺人・放火事件から2年8カ月。殺人容疑などで逮捕されたのは富山県警の現職の警部補だった。加野猛容疑者(54)は捜査情報を知人に漏らしていたとして逮捕され、休職していた。一方、「昆虫博士」として地域で慕われる一面もあった。 加野容疑者は1977年に県警に採用され、2008年に警部補に昇任。今年7月ごろに健康上の理由で退職を申し出ていたという。 同僚は「仕事ぶりはまじめ」と口をそろえる。だが、高岡署の留置管理課で勤務している際に捜査情報を知人に漏らしたとして逮捕された。加野容疑者は調べに対し、「昔から知っている知人にいい格好をしたかった」と話したという。 少年時代から昆虫好きだった加野容疑者は、警察官として勤務するかたわら、採集した昆虫の標本