妻久美子さん(右)に背中をさすってもらい、「ぬくいです、嫁さんの手」と話す石田政裕さん。この19日後に他界した=東京都内の老人ホームで2012年6月14日、千脇康平撮影 特定医療法人健生会「土庫(どんご)病院」(奈良県大和高田市日之出町、山西行造院長)が2010年9月、検査を受けた男性(53)に対し、胃がんの結果が出たのに胃潰瘍と誤って告げたうえ、1年間気付かず、放置していたことが関係者への取材で分かった。病院はミスを認めて謝罪したが、男性はその後、末期がんと判明。治療を続けていたが、今月3日亡くなった。家族は損害賠償などを求めて提訴する方針。【千脇康平】 亡くなったのは、同県橿原市の建設業、石田政裕さん。10年2月、同県内の別の病院で胃カメラ検査を受け、胃潰瘍と診断された。ただ、念のため、同9月9日、土庫病院で改めて検査を受けた。同病院によると、胃カメラと細胞検査の結果、検査を担当した