平成22年10月、宮城県大崎市のJパワー鬼首(おにこうべ)地熱発電所で水蒸気爆発が起き、作業員2人が死傷した事故で、宮城県警鳴子署は2日、業務上過失致死傷の疑いで、被疑者不詳のまま仙台地検に書類送検した。同署は「予見が不可能」として被疑者を特定せずに書類送検しており、仙台地検は関係者を不起訴にする公算が高いとみられる。 送検容疑は、平成22年10月17日午後3時35分ごろ、Jパワー鬼首地熱発電所構内で、注意義務があるのに十分な措置を講じないまま、自然の噴気地帯周辺で作業させ、大規模な水蒸気爆発により、秋田県湯沢市皆瀬、会社員、伊藤邦昭さん(63)を死亡させ、大崎市鳴子温泉の会社員、高橋安幸さん(49)に全治7カ月の重度の熱傷を負わせたとしている。 同署によると、伊藤さんと高橋さんはJパワーの関連会社「JPハイテック」(東京都千代田区)から作業を請け負った孫請け会社の社員。同署はJPハイ