昨年8月上旬の記録的な大雨で岩木川、平川沿いのリンゴ園が冠水被害を受けてから1年が経過した。弘前市の被災園地では平年の収量より少ないものの、結実した果実が順調に生育し、被災農家が収穫に向けた作業に励んでいる。一方で、市は災害リスク軽減のため、移転促進に向けて農地取得の支援を実施。ただ、被災農家からは「条件が満たせず支援を断念した」「水害のない園地に移りたいが条件が厳しい」など条件緩和を求める声が上がっており、思うように移転が進んでいないのが現状だ。 昨年8月3日、9日の記録的な大雨の影響で、岩木川と平川が増水し、二つの川の合流地点に近い同市大川、青女子、三世寺などのリンゴ園が浸水被害を受けた。 市は被災農家の営農継続に向け、昨年11月から緊急対策事業を実施。農地取得費や生産資材購入費の一部といった経費支援を行っており、今年12月28日まで4項目の申請を受け付けている。その中の一つである農地