39億6千万年以上前に形成された世界最古の堆積(たいせき)岩を、東大の小宮剛准教授(地質学)らがカナダ北東部で発見した。従来の記録より少なくとも1億3千万年古く、生命が誕生したころの原始の地球環境を解明する重要な手掛かりが得られるという。 小宮准教授らは平成23年から今年にかけ、カナダ最北東のラブラドル地方を調査し、地表に露出した鉄鉱石を採取。内部に混入した花崗(かこう)岩の年代測定で最も古い堆積岩と分かった。海底に沈殿した鉱物などが固まってできたとみられる。 近隣のグリーンランドでは38億3千万年前の堆積岩から、最古の生命の痕跡とされる生物由来の炭素が見つかっている。今回の岩からも炭素が検出されており、生物由来であれば生命誕生の歴史を塗り替えることになる。 約46億年前に誕生した地球は当初、マグマの海に覆われていたとされ、今回の岩は陸地が生まれて間もなくできたとみられる。世界最古の岩石は