広島県福山市保健所は16日、同市内の70代の男性2人がダニに刺され、日本紅斑熱を発病、うち1人が死亡したと発表した。もう1人は回復に向かい、命に別条はない。 厚生労働省によると、日本紅斑熱による死者は、平成20年に宮崎市で70代の女性が死亡して以来。 福山市保健所によると、感染した2人は別々の場所でダニに刺された。 亡くなった男性は11日、発熱や発疹を訴え、同市内の医療機関で受診。日本紅斑熱の疑いがあるとして入院したが、14日に多臓器不全で死亡した。農作業や野山を散歩中にダニに刺されたとみられる。 日本紅斑熱は病原体「リケッチア」に感染しているダニに刺され、2~8日で発病。人から人へは感染しない。薬の服用で回復するが、発見が遅れると重症化することもあるという。