中国遼寧省にあるジュラ紀の地層(約1億6300万年前)から、新種の小型羽毛恐竜の化石が見つかったと、ベルギー王立自然史博物館などの研究チームが22日付の英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ(電子版)に発表した。これまで確認されている羽毛恐竜の中では最小とみられる。 多くの羽毛恐竜はジュラ紀より後の白亜紀(1億4500万〜6550万年前)に多く確認されている。チームは、より古い年代の地層から見つかった、四肢と尾に羽毛を持つこの恐竜を「エオシノプテリクス(暁の中国の翼)」と名付けた。 化石の全長は約30センチで、足首の関節が完成していたことからおとなの恐竜と考えられる。これまで知られている羽毛恐竜のうち最小のものは全長約50センチで、エオシノプテリクスはそれより小型だ。また、近い種類の恐竜に比べて後ろ脚や尾の羽毛が少なく、鳥のように飛ぶより地面を走るのに適した姿という。 真鍋真・国立科