プライドの社会学 自己をデザインする夢 (筑摩選書) 著者:奥井 智之 出版社:筑摩書房 ジャンル:新書・選書・ブックレット プライドの社会学―自己をデザインする夢 [著]奥井智之 プライドとは、個人的な満足によるものなのだろうか。それとも、社会的な評価を要するものなのだろうか。たとえば、尊敬される地位、高い学歴、美しい容姿……等々は、個人的な資源でありつつも、社会の中で他人にその価値を共有されねば評価されない。自分や自分が属すものへの評価体系。本書はそれをプライド・システムと呼び、一般には心理的な問題とされているプライドを、社会学的に問い直すことを眼目としている。 なるほどプライドとは、誠に魅力的で厄介な代物だ。たとえば、ジェーン・オースティン『高慢と偏見』の、「高慢」の原語はまさに「プライド」。「高慢」ならば悪徳だが、「自負」ならばどうだろうか。むしろ向上心の表れではないのか。この両義
![「プライドの社会学―自己をデザインする夢」書評 所属の不安定化で源泉がゆらぐ|好書好日](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6cd8fe5f2c1e91c68a6b573ee517812227c6d02a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fp.potaufeu.asahi.com%2F3a9f-p%2Fpicture%2F12766429%2F73477bd17147dae7efc58127ae27a356.png)