[ interview ] 約2年の間に出したアルバム3枚で、Serphは日本の電子音楽シーンにおける新世代アーティストを代表する存在にまでなった、と言っていいだろう。電子音と生音を縦横無尽に操って生まれる夢幻の音世界、フックを利かせたセンティメンタルなメロディー、そして常に新しい音を示していく旺盛な実験精神。彼の音楽には、ゼロ年代のエレクトロニカ~音響系以降の新しいカタチが、はっきりと表れている。カリブーやフォー・テットらの海外勢に日本で対抗し得る数少ない一人だと言えるし、昨今のチルウェイヴ~グローファイにも通じる同時代的なドリーム・ポップとしても捉えられるはずだ。 そのSerphが、クリスマスをコンセプトとしたミニ・アルバム『Winter Alchemy』と、〈別人格〉として立ち上げた新プロジェクト=Reliq名義の初作『Minority Report』を同時にリリースする。彼はこれま